消防の改修(計画)報告書の書き方とは?立入検査後の提出の流れや記入例も徹底解説!

改修(計画)報告書の書き方 提出の流れと記入例を徹底解説

消防の立入検査で不備を指摘されると、「立入検査結果通知書」で報告を求められ、管轄の消防署へ改修(計画)報告書などの書類を提出することになります。しかし、「通知書が届いたけれど、何をどう書けばいいのか分からない」という建物のオーナー様・管理者様は多いのではないでしょうか。

改修報告書は決して難しい書類ではありません。ポイントは、指摘された内容ごとに「どう直したか(いつまでに、どう直すか)」を整理して書くことです。

この記事では、改修(計画)報告書の役割から、提出までの流れ、具体的な書き方のポイントまでを分かりやすく解説します。立入検査後の対応にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

立入検査で指摘を受けてお急ぎの方へ。
報告書の作成から改修工事まで、ニッセー防災にご相談ください。

お電話でのお問い合わせはこちら 0120-271-109
目次

改修(計画)報告書とは?立入検査結果通知書との関係

まずは、改修(計画)報告書がどんな書類なのか、どんな流れで提出が求められるのかを押さえましょう。

立入検査の指摘に対して「どう直すか」を報告する書類

消防署の職員が建物を訪れて防火の状況を確認する立入検査(消防法に基づく検査)で不備が見つかると、指摘内容が「立入検査結果通知書」で知らされます。

この指摘に対して、「何が問題で、どう直したか。まだ直せていないものは、いつまでに・どのように直すか」を消防署へ報告する書類が改修(計画)報告書です。すでに直したことの報告と、これから直す計画の報告を、1枚で兼ねる様式が一般的です。

立入検査そのものの流れや検査でチェックされる項目については、消防立入検査の対応方法の記事で詳しく解説しています。

名称や様式は消防本部によって異なる

この書類は全国共通の法定様式ではなく、地域によって「改修報告書」「改修計画報告書」「改善報告書」「改善結果(計画)報告書」など呼び方がさまざまで、様式も管轄の消防本部ごとに異なります。多くの消防本部では、ホームページから様式をダウンロードできます。

通知書に様式や提出方法の案内が書かれていることが多いので、まずは届いた通知書をよく確認しましょう。分からない場合は、通知書を発行した消防署に問い合わせれば教えてもらえます。

改修(計画)報告書を提出するまでの流れ

立入検査結果通知書を受け取ってから報告書を提出するまでの流れは、おおむね次の4ステップです。

①立入検査結果通知書の内容を確認する

通知書には、指摘事項(不備の内容)と、報告の期日が書かれています。まずは指摘された内容を一つずつ確認し、「すぐ直せるもの」と「工事や発注が必要で時間がかかるもの」に分けましょう。

期日までにすべて直っていなくても、直せていないものは「改修計画」として、実現できる方法と合理的な予定日を報告します。ただし、計画を出せば違反が解消されるわけではなく、内容や期限が不十分な場合や緊急性が高い場合は、計画の見直しや早期の改修を求められることがあります。いちばん良くないのは、期日までに報告書を出さないまま放置することです。

②改修の方法と時期を決める

避難通路の物品の撤去など、自分たちで対応できる指摘もあります。一方、消防用設備の工事・整備は、設備の種類や作業内容によって消防設備士の資格や着工届・設置届、消防検査が必要になる場合があるため、消防署または専門業者に確認しましょう。見積もりを取り、いつまでに改修できるかの目処を立てることも大切です。

この段階で業者に相談しておくと、改修予定日を報告書に具体的に書けるため、その後の手続きがスムーズです。

③報告書を作成し、期日までに提出する

様式に沿って報告書を作成し、通知書に書かれた期日までに提出します。提出するのは、原則として通知書の宛名になっている人(建物の所有者・管理者・占有者など、その不備を直す義務のある関係者)です。誰が該当するかは通知書で確認しましょう。

提出方法は窓口への持参のほか、郵送や電子申請を受け付けている消防本部もあります。提出先・方法は通知書の記載に従いましょう。控えを1部手元に残しておくと、後日の確認に役立ちます。

④計画どおりに改修し、完了を伝える

改修計画として報告した項目は、計画どおりに改修を進めます。改修が終わった後の確認方法は消防本部や指摘内容によって異なり、報告書の再提出や写真の提出、消防職員による確認調査などが行われます。管轄消防署の案内に従って、改修が終わったことをきちんと伝えましょう。

改修(計画)報告書の書き方【記入項目と記入例】

様式は消防本部ごとに異なりますが、書く内容はおおむね共通しています。ここでは一般的な記入項目と、指摘事項別の記入例を紹介します。

主な記入項目

  • 宛先:様式で指定された消防署長・消防長など(通知書・様式の記載に従う)
  • 報告者:通知書の宛名になっている関係者の住所・氏名(法人の場合は名称と代表者名)
  • 建物の情報:建物の名称・所在地
  • 通知書の情報:立入検査結果通知書の日付・文書番号(様式により記入欄があります)
  • 指摘事項:通知書に書かれた不備の内容
  • 改修(計画)内容:どう直したか、またはどう直す予定か
  • 改修(予定)年月日:直した日、または直す予定の日

ポイントは、指摘事項と改修内容を1対1で対応させて書くことです。通知書の指摘の書き方に合わせて、一つずつ「どうしたか」を書いていきます。

指摘事項別の記入例

よくある指摘と記入例をまとめました。指摘事項の欄は、通知書の文言をそのまま書き写すのが基本です。書き方のイメージづくりにお使いください。

指摘事項の例改修(計画)内容の記入例
消火器の老朽化・機能不良新しい消火器に交換した(交換日を記入)
誘導灯の不点灯原因を確認し、ランプ(蓄電池)を交換して点灯を確認した
避難通路に物品が置かれている物品を撤去し、保管場所を変更した
自動火災報知設備の不作動専門業者へ修繕を依頼済み。○月○日までに改修予定
消防用設備点検の結果が未報告○月○日に点検を実施し、点検結果報告書を提出する

すぐに直せない項目は、上の例のように「依頼済み・発注済み」といった現在の状況と、改修予定日を書けば計画としての報告になります。

書き方の3つのポイント

  • ①指摘ごとに漏れなく書く:通知書の指摘事項をすべて拾い、一つずつ対応を書く。書き漏れがあると再提出になることがあります
  • ②直せないものは「いつまでに・どうやって」を書く:実現できる方法と合理的な予定日を書く。見積書や工程表などの添付を求められることもあります
  • ③改修後の写真や記録を残す:改修した箇所の写真の添付を求められることがあります。求められなくても、撮って残しておくと完了報告や次回の検査で役立ちます

報告書の作成も、指摘事項の改修工事もまとめてサポート。
「書き方が分からない」という段階からでもご相談いただけます。

お電話でのお問い合わせはこちら 0120-271-109

ニッセー防災は行政書士事務所を併設しているため、消防署へ提出する書類の作成を含めた手続きまでワンストップで対応できます。詳しくは行政書士サービスのページをご覧ください。

指摘事項の改修は専門業者への依頼がスムーズ

報告書の提出とあわせて必要になるのが、指摘事項そのものの改修です。指摘の内容によって、対応の仕方が変わります。

消防用設備の不備を指摘された場合

消火器・自動火災報知設備・誘導灯・避難器具などの不備は、修理や交換に専門の資格や技術が必要なものが多くあります。あわせて、機器点検(6ヶ月ごと)・総合点検(1年ごと)の定期点検と、消防署への結果報告(原則として、ホテルや店舗などの特定防火対象物は1年に1回、それ以外は3年に1回)を続けることで、次回以降の立入検査で指摘されにくい状態を保てます。

防火管理体制の不備を指摘された場合

防火管理者が決まっていない、避難訓練をしていない、点検の報告がされていないなど、管理体制に関する指摘もよくあります。消防法令で定める一定の建物では、防火対象物点検資格者が管理体制を原則年1回チェックし、結果を消防へ報告する防火対象物点検が義務になっています。体制づくりから専門業者に相談するのが近道です。

報告書を出さずに放置するとどうなる?

「忙しくて後回しにしてしまった」という声もよく聞きますが、指摘を放置すると段階的に重い措置へ進みます。

  • ①警告・命令:不備を直さずにいると、通常は警告などの指導を経て措置命令が出されます。危険性・緊急性が高い場合は、直ちに命令となることもあります
  • ②公示:公示の対象となる措置命令が出ると、標識の設置や消防本部のホームページへの掲載など、自治体が定める方法で命令の内容が公表され、建物の信用が大きく下がります
  • ③罰則:命令に従わない場合は罰則の対象になります。罰則は命令の種類によって異なり、例えば消防用設備の設置・維持命令に違反した場合は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、法人には3,000万円以下の罰金が科されることがあります。また、法定点検の結果を報告しない・虚偽の報告をした場合は、30万円以下の罰金または拘留の対象です

大切なのは、指摘を受けたら早めに改修へ動き出し、消防署へきちんと報告することです。誠実に対応を進めていれば、命令や公示といった重い措置に進むことはまずありません。

立入検査後の対応をスムーズに進める2つのポイント

ポイント①一人で抱え込まず、まず相談する

報告書の書き方や改修の方法は、通知書を発行した消防署に問い合わせれば教えてもらえます。また、点検や改修工事を依頼している防災業者があれば、報告書の内容についても相談に乗ってもらえることが多いです。分からないまま期日を迎えるのではなく、早めに相談しましょう。

ポイント②日頃の点検で「指摘されない建物」にしておく

消防用設備の不具合は、法律で決められた定期点検を続けていれば、日頃の点検で見つけて直せるものがほとんどです。あわせて、防火管理者の選任や避難訓練、避難通路の整理といった日常の防火管理を続けることが、改修報告書を書かずに済むいちばんの対策です。次回の検査に向けた準備は、立入検査の事前準備チェックリストの記事にまとめています。

実際にニッセー防災へ点検をご依頼いただいているお客様の事例は、お客様の声で紹介しています。点検に関する疑問はよくある質問もご覧ください。

改修(計画)報告書のことならニッセー防災株式会社にお任せ

改修(計画)報告書は、立入検査の指摘に対して「どう直したか・どう直すか」を消防署へ報告する書類です。指摘事項ごとに対応を整理し、期日までに提出することが大切です。様式や提出方法は消防本部によって異なるため、通知書の記載を確認しましょう。

ニッセー防災株式会社では、対象エリア内(静岡県・山梨県・神奈川県)なら無料でご相談・現地調査を行っています。指摘事項の改修工事から、行政書士事務所併設ならではの書類作成サポートまで、立入検査後の対応をまとめてお任せいただけます。必要に応じて、当社から担当の消防官へ内容の確認や相談も行います。

指摘事項の改修工事から報告書の作成まで、
創業50年以上のニッセー防災がワンストップでサポートします。

お電話でのお問い合わせはこちら 0120-271-109

この記事の監修者

土谷 拓也(ニッセー防災行政書士事務所 代表行政書士)

静岡県行政書士会所属(登録番号 第26171501号)。行政書士・消防設備士全類(甲種特類・1〜5類、乙種6・7類)・第二種電気工事士・甲種防火管理者

慶應義塾大学商学部を卒業後、森永製菓株式会社で法人営業を担当。2018年に消防設備業界へ転身し、同年に消防設備士全8類と電気工事士の資格を取得。2020年ニッセー防災株式会社に入社し、2026年にニッセー防災行政書士事務所を開設。消防設備と消防行政手続きの両面から、建物の防火安全をサポートしている。

行政書士サービスの内容はこちら