消防立入検査の対応方法とは?検査後の改修(計画)報告書についても徹底解説!

消防立入検査とは、消防署の職員が建物を訪れ、火事を防ぐための備えがきちんとできているかを確認する検査です。消防法という法律に基づいて行われます。
正当な理由なく検査を拒否したり、検査後の報告をしなかったりすると、罰則の対象になります。
とはいえ、多くの場合は事前に通知が届くので、流れを知っていれば落ち着いて対応できます。この記事では、検査の流れと、検査後に提出する「改修(計画)報告書」について分かりやすく解説します。建物の管理者様や管理会社様は必見です。
立入検査の通知が届いてお急ぎの方へ。
検査前の点検・指摘事項の改修は、ニッセー防災にご相談ください。

消防立入検査とは?実施される頻度も解説
まずは、消防立入検査がどんな検査で、どのくらいの頻度で行われるのかを見ていきましょう。
消防立入検査とは消防法に基づいた調査
消防法は、火事を防ぎ、火事が起きたときの被害を小さくするためのルールを定めた法律です。立入検査では、管轄の消防職員が実際に建物を訪れ、主に次のような点を確認します。
- 消火器などの消火設備が正しく置かれているか
- 避難経路(逃げ道)の近くに物が置かれていないか
- 避難経路に十分な幅があるか
- 消防関係の書類がそろっているか
消防立入検査が行われる頻度
検査の頻度は全国共通ではありません。地域の消防本部が、建物の用途や広さ、過去の違反、点検報告の状況などを見て決めています。1年に1回の地域もあれば、数年に1回の地域もあります。例えば次のような運用があります。
- 建物の危険度に応じて頻度を変える方式(危険度が高い→毎年、低い→3〜4年に1回)
- 毎年1回と決めている地域
- 1〜3年、または5年に1回以上としている地域
また、次のような建物は検査の間隔が短くなる傾向があります。
- 過去に火災が起きた地域の周辺にある建物
- 繁華街など、飲食店が密集した地域の建物
- 消防点検や報告を何年もしていない建物
自分の建物がある地域の運用を確認し、日頃から備えておきましょう。
消防立入検査までの流れや対応方法
ここでは、通知が届いてから検査当日までの流れを説明します。流れを知っておけば、当日も落ち着いて対応できます。
①消防署から事前通知が来る
検査対象の建物やテナントに、検査を知らせる通知が届きます。通知から検査日までの期間は消防本部によって異なりますが、多くの場合、この間に日程や検査範囲の調整が行われます。
②立入検査が実施される
当日は管轄の消防職員が建物を訪れます。建物全体や共用部分、必要ならテナントの中まで検査されます。オーナーや管理担当者、防火管理者など、建物のことを説明できる人の立ち会いを求められるのが一般的です。
必要に応じて、消防用設備がきちんと動くかを確認されることもあります。検査の内容は建物や設備の状況によって変わります。
検査日までに設備に不具合がないか確認しておくと安心です。しばらく点検できていない場合は、消防用設備点検のページで点検の内容と流れをご確認ください。
消防立入検査が行われた後の流れや対応方法
検査が終わっても、それで完了ではありません。「報告するまでが立入検査」と覚えておきましょう。
①立入検査結果通知書が届く
検査で消防用設備の不具合や避難経路の問題などが見つかった場合は、「立入検査結果通知書」で指摘内容が知らされます(運用は消防本部により異なります)。指摘がなければそのまま完了です。
軽い指摘であれば、直した箇所の写真を提出するだけで済むこともあります。ただし「写真を撮って出して終わり」ではなく、火事を防ぐきっかけとして受け止めることが大切です。
②消防に改修(計画)報告書を提出する
指摘を受けた場合は、管轄の消防署へ改修(計画)報告書を提出します。提出するのは建物の管理者などの関係者で、通知書に書かれた期日までに提出します。
改修報告書とは、「何が問題で、どう直したか(これからどう直すか)」を書く書類です。提出先や方法は通知書の記載に従いましょう。窓口のほか、電子申請や郵送を受け付けている消防本部もあります。
書類の作成や改修方法の検討は、専門業者にサポートを頼むこともできます(報告の責任はあくまで建物の関係者にあります)。時間が取れない、書き方が分からないという場合は相談してみましょう。
ニッセー防災は、改修報告書の作成や指摘事項の工事もサポート。
検査後の対応でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

ニッセー防災は行政書士事務所を併設しているため、消防署へ出す書類の作成を含めた手続きまで対応できます。詳しくは行政書士サービスのページをご覧ください。
消防立入検査の点検制度とチェック項目
立入検査と関係の深い、法律で決められた定期点検の制度を紹介します。日頃からこれらの点検をきちんと行い、報告していれば、立入検査で慌てることはありません。
消防用設備点検
消防用設備とは、消火器・屋内消火栓・スプリンクラー・自動火災報知設備などの総称です。消防用設備点検は、これらが火事のときに正しく動くかを定期的に確認する制度で、機器点検を6ヶ月ごと、総合点検を1年ごとに行います。結果の報告は、ホテルや店舗などの特定防火対象物で1年に1回、それ以外の建物で3年に1回です。
延べ面積1,000㎡以上の一定の建物などでは、消防設備士などの資格を持つ人による点検が必要です。点検の内容は、立入検査のチェック項目と重なる部分が多くあります。
防火対象物点検
防火対象物とは、消防法で火災予防の対象となるものを指す言葉です。建物では劇場・百貨店・ホテル・病院・工場などが当てはまります。このうち一定の条件に当てはまる建物では、火事を防ぐ管理体制がきちんとしているかを、資格を持つ点検者が年1回チェックして報告する防火対象物点検が義務になっています。
基準を満たした建物は「防火基準点検済証」を表示できます。さらに、過去3年間の点検・報告の実績などの条件を満たし、消防機関の審査に通ると「防火優良認定証」を掲げることができ、その後3年間は点検・報告が免除されます。
消防立入検査で重点的にチェックされる項目
立入検査で重点的に確認されるのは、主に次の点です。
- 消火設備:消火器や屋内消火栓など、火を消すための設備
- 警報設備:自動火災報知設備や非常放送設備など、危険を知らせる設備
- 避難設備:避難はしごや誘導灯など、逃げるための設備
- 消火活動上必要な施設:排煙設備など、消防隊の活動に使われる施設
- 防火管理の状況:火事を未然に防ぐ体制ができているか
検査の直前にすべてを整えようとするのは困難です。日頃から点検を続けておくことが、結局いちばんの近道です。
消防立入検査後に不備を改善しなかった場合はどうなる?
検査で消火器の不具合や通路の幅不足などが見つかることもあります。直せば問題ありませんが、放置すると段階的に重い措置を受けます。
①該当の建物の情報が公示される
不備を直さずにいると、警告、その次は改修命令へと進みます。命令が出ると、そのことが公示されます。公示とは、「この建物は消防法に違反していて危険です」と建物の利用者や周囲の住民に知らせることです。
②罰則を受ける可能性もある
命令に従わない場合は、建物の管理者などが罰則を受けるおそれがあります。罰則は違反の内容によって異なります。以下は一例です。
- 決められた点検をしなかった、または結果を報告しなかった場合:30万円以下の罰金または拘留
- 消防用設備の設置命令に違反した場合:1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
- 会社(法人)にも罰金があり、設置命令違反では3,000万円以下の罰金になることがあります
消防立入検査で慌てないための2つのポイント
ポイント①日頃の防火管理が大切
立入検査で見られるのは、すべて「火事への備えができているか」です。日頃から防火の知識と管理を身につけておけば、検査のときだけでなく、実際の火事から建物や財産、人の命を守ることにもつながります。
ポイント②テナントが消防法を遵守しているか確認しておく
建物全体では基準を満たしていても、入っているテナントが消防法を守っていなければ、検査の際に指摘されてしまいます。テナントも含めて守れているか、前もって確認しておきましょう。
実際にニッセー防災へ点検や防災訓練をご依頼いただいているお客様の事例は、お客様の声で紹介しています。点検に関する疑問はよくある質問もご覧ください。
消防立入検査のことならニッセー防災株式会社にお任せ
消防立入検査は、建物とまわりの人の安全を守るために消防法に基づいて行われる検査で、頻度は地域によって異なります。検査で指摘を受けたら、改修と報告までがワンセットです。怠ると罰則を受けることもあります。
指摘の内容は専門的なことも多いため、専門業者への相談がおすすめです。ニッセー防災株式会社では、対象エリア内(静岡県・山梨県・神奈川県)なら無料でご相談・現地調査を行っています。必要に応じて、当社から担当の消防官へ内容の確認や相談も行います。
立入検査の対応から改修工事・報告書の作成まで、
創業50年以上のニッセー防災がワンストップでサポートします。

